1996年 春 / ガレリア・キマイラ

関 直美

ガレリアキマイラ ノート

神樹をつかう

 昨年の秋に東京の真ん中、広尾で樹木が台風にやられたとの連絡を頂き、さっそくに直径約50cmの神樹の木を手にした。

 なぜか?

 その夏デンマークで開催された国際木彫シンポジウムに参加し、伝統的あるいは具象的な木彫から現代美術まであらゆる方法の制作過程を一同(一堂)に見て、造形の原点に戻って制作するといった視点がずっと気にかかっていたのである。

そして。

 いままでの一連の作品からは1つ異質なものとして映るだろうが。

あえて。

 この樹木を使ってみる。

 1996年 春

関 直美