2011.10 /「お大師様でアート2011」

関 直美

図録

ごあいさつ

 現代美術の集団「アートかわさき」が、川崎大師さんのおひざ元で「お大師様でアート」展を開催いたします。このような作家の自主的な展覧会は、例えばふたつだけ上げるとしたら石の町真壁周辺で、新たには所沢の廃線となった引込み線周辺で開催されています。

こうした中で、アートかわさきは、2004年より川崎の臨港部「アウマンの家」周辺で6年間6回の野外アート展の活動をし、工業都市の活力を得ることができました。 この実績を節目として、由緒あるお参りのマチへ移動して現代美術とのマッチングを試みます。

 「お大師様」で親しまれている川崎大師の縁起は900年近い昔にさかのぼり、江戸中頃からは庶民の信仰を深く集め関東厄除けの確固たる霊場となりました。お正月になると初詣に日本全国から沢山の人が御参りし、参拝者数が全国で屈指の人気を誇っていることは、皆さん後承知のことと思います。

おりしも開催されている現代美術の展覧会、第4回横浜トリエンナーレは、「Our Magic Hour-世界はどこまで知ることができるか」というタイトルで、不思議、魔法のような力、神話・伝説等をテーマにしています。小規模ながらも私たちの、お参りのマチでの展覧会のもくろみと偶然にも方向性が近いのには、で少々びっくりしました。

 それはそれとしてアートかわさきは皆さんとともに、現代美術を通して縁起と現在という異なる次元のそれぞれの価値観をあらためて考えてみます。

 今年は震災を初めとして日本各地でこれでもかと災害がありました。

この企画の進行に当たって当初は固まってしまいましたが、私たち美術家は間接的ではありますが、ささやかに作品をつくり続けることで気持ちを表現したいと思います。



 おしまいに、快く承諾してくださった仲見世通り商店会をはじめとして、協力いただいた多摩人、日本理化学工業株式会社、協賛の各団体に心より感謝いたします。

2011年10月

アートかわさき実行委員会 代表 関直美