送り手と受け手の問題提起の装置

関 直美 / Art Kawasaki 2016 図録 / 2016

ここのところ、足に興味を持つ。奉納=Dedicationシリーズで指、手をつくってみてアシへ。それも複数であり、本来はもっとたくさん。今回5組を提示した。

随分作品制作に時間を費やしてきた。作品をつくること。私なりの物差し、あるいは辞書をつくることから始まる。作品をつくること。結果や目的ではなく私という生成過程の途中にできたもの。想像をかき立てたり直観を呼び起こす、その直感。送り手と受け手の問題提起の装置でありたい。こうでなければならない、と私のどこかで言っているが、ヒトの脳はそもそも怠ける癖があるそうな。現状維持を好むそうだ。近頃は、ま、いいか、と呟く私がここにいるのも事実である。