2009.11 /「Art Kawasaki 2009」

ART KAWASAKI 2009 実行委員 関 直美

京浜臨海部から現代アートの新たな文化の発信基地として

「かわさき現代彫刻展」から「ART KAWASAKI」に名称がかわりましたが、今年で6回目を迎えます。

そこで過去5年間を振り返り、ここ、京浜臨海部から明日への新たな文化の発信基地とすべく、2004年から2008年までの参加作家・団体を迎えてシンポジウムを企画しました。

現代美術を通して時代の思潮や文化を垣間見ることができれば幸いです。

現代美術は、絵画や彫刻だけでなく、映像作品や、屋内や屋外で場所と周囲の空間全体を使うインスタレーション、ダンスやパフォーマンスなど、表現方法がこれまでの枠にとどまることなく混成的な広がりを持って変容しています。

高等学校の美術学習も①絵画、②彫刻、③デザインから、①絵画・彫刻、②デザイン、③映像メデイア表現へと改めました。

現代美術とは何ですか? とよく質問されます。

古くからの様式を守る団体展覧会に出品されている絵画や彫刻は、最新の作であっても現代美術とは呼ばれません。すると、古くからの様式をもとらえなおし、現代という社会を鋭く反映した作品が、どんな表現方法であれ、現代美術といえるのではないのでしょうか。

私たち作り手も、それぞれの主題にあった表現方法をさまざまな可能性の中から見つけだす制作の日々、いつも現代美術について考えています。

この展覧会が、皆さんとともに何かを発見するきっかけになれば大変うれしく思います。

まずはきて、みて、さわって、問いかけてみてください。